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笑いの理論についての参考書 5選 ~ 芸人達はどうやってネタを作るのか ~

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みなさん、こんにちは。

この記事では、笑いの理論に関して特に参考となる書籍(一部DVD)を、5つご紹介します。

便宜上①~⑤の番号を振りましたが、特におすすめ順とかではないので、その点はご注意ください。



 

①「紳竜の研究」… キャラ・芸風の決め方

 

本ではなく、DVDのご紹介。

島田紳助(元・漫才コンビ: 島田紳助・松本竜介)が、NSC(吉本総合芸能学院 = 吉本興業の芸人養成所)の学生向けに講義をした内容が収録されている。

これには以下のような内容が含まれるのだが、「目から鱗」という言葉では言い表せないほど勉強になる。

・どんなキャラでデビューすれば売れるのか
・どんな漫才をするのか
・短期間で漫才がうまくなる方法
・ネタの作り方
 

ちなみに、この講義全体のテーマの一つは「どうやって世に出ていくか」だ。

その講義を聞いているだけでも、紳助はその類まれな分析力によってスターになれたことがよく分かった。
 

②「漫才入門」… ネタ(特に漫才)の作り方

「めちゃ×2イケてるッ!」「爆笑レッドカーペット」の構成作家である、元祖爆笑王による漫才の教科書。

ますだおかだやナイツも推薦している本だ。
 

本の中に出てくる以下のような漫才の原則は、実際のネタ作りを想定して書かれており、非常に実践的だ。

・漫才は「あるある」→「ありそう」→「なしなし」の順にボケを重ねて作っていく。
 

また、芸人の卵たちが考えた漫才と、それに対する爆笑王さんからのダメ出しを詳細に収録した章もある。

その内容はまさにお笑い養成所の授業そのものであるから、プロが身につけねばならない「芸人の考え方」を、一般人も知ることができる。
 

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③「あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか」… ボケの作り方

この本だけお笑い業界から離れているが、あえてこれを持ってきたのには理由がある。
 

というのも、確実に面白いボケを考えられるプロセスは、「もれなくダブりなく(ビジネス用語で「MECE」とも言う)案を出した上で、その中で一番面白いものを選ぶ」ことだからだ。

これは会社員(=つまり芸人ではない一般人)がアイデアを出すときによく使われる手法であり、(芸人でなくとも)時間をかければある程度のものが出せることがわかっている。
 

そして恐らく芸人達は、意識的か無意識的かは不明だが、超高速でこの作業ができる。

それは天性によるものかもしれないし、長年の練習の成果によるものかもしれない。
 

前者であれば芸人に近づく術はないが、後者であればMECEを学んでアイデア出しの練習を積み重ねることで、芸人の発想に近づけるはずだ。
 

ということで、(前置きが長くなったが)MECEを学ぶ上でとても分かりやすい本として、これを取り上げた。

ちなみにこの本で紹介されている方法は、大喜利でも使える。
 



④「らくごDE枝雀」… 笑いの大原則

①~③で紹介したのは「キャラ・ネタ・ボケ」という実践的な要素に関連した本だが、こちらは「全ての笑いに共通する大原則」を名落語家・桂枝雀が提唱したものだ。

彼は、「『変』もしくは『合わせ』領域に到達することで”オチ”が発生するが、そこへの到達の仕方によって全てのオチは4種類に大別できる」と説いた。
 

全てのオチをたった4つに分類できるというのは、にわかには信じ難い。

しかし桂枝雀と言えば、島田紳助や松本人志といったそうそうたる芸人が尊敬する落語家であり、彼が誤っているとも考えにくい。
 

ということで、興味がある方は是非その理論に触れ、真偽を確かめてみてほしい。
 

⑤「笑いの現場 ひょうきん族前夜からM-1まで」… 笑いの歴史

これはネタ作りに直接関連したものではなく、歴史の教科書だ。

ただ、過去の笑いの変遷を理解しない限りは新しい笑いを生み出せないため、これを読むことには大きな価値がある。
 

この本の構成としては、前半がラサール石井(コント赤信号)の自伝になっているのだが、その中の随所で書かれる「他の芸人の活躍」が貴重なお笑い史の記録そのものなのだ。

さんま・たけし・とんねるず等、現在も一線を走る芸人の駆け出しの頃が記されており、とても興味深い。
 

また、彼は2000年代前半のM-1の多くで審査員を務めている。

その時の彼の判断基準(高得点/低得点や、最終決戦での投票の理由)も明かされており、こちらも楽しく読めるはずだ。
 

[番外]「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」… 上記全般

ナイツ塙氏が漫才を解説した著書。
キャラ・ネタ・歴史など漫才に関する様々な観点での記載があり、大変参考になる。
詳細な感想は以下別記事に記載。
言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか(塙宣之/著)の感想
 
 

以上となります。
本記事をお読みいただき、ありがとうございました。
 

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