和声記号って、ローマ数字とか○とか7とか9とか斜線とか、色々要素が組み合わさっていて、
あーややこしいぃーーーーーっ!!!
ってなりますよね。
私も勉強し始めた時はめんどくさすぎて死にそうになったので、この記事では(多分)サルでもわかるように各要素の意味をまとめてみました。
今回はその第2回として、第1回の続きを解説していきます。
⑥左の○ … 準固有和音
⑦上の小さいローマ数字 … 借用和音
※なお、この記事ではハ長調のIの和音を基準に各要素を加えた和音を掲載していますが、あくまで各要素の意味を理解しやすくするためとなります。
実際の曲中では、IよりVの和音の方が要素が加えられた形で登場する機会が多いです。
ローマ数字の左に○がついた場合、準固有和音を示します。
準固有和音とは、同じ主音(今回のハ長調の場合はド)を持つ短調(つまりハ短調)の音階から借りてきた和音ということです。
ここでハ短調の音階は以下の通りです。
※この音階は和声的短音階といって、調号(♭ミ♭ラ♭シ)と比べたとき、第7音(ハ長調であれば♭シ)が半音上がったものになります。
また、長調の音階と比べたときは、第3音(ミ)と第6音(ラ)が半音下がっていることがわかります。
そのため、例えば○IであればIに含まれるミが半音下がった和音となり、○IVであればIVに含まれるラが半音下がった和音となるのです。
⑦上の小さいローマ数字 … 借用和音
上に小さいローマ数字がついた和音も、⑥と同じで借用和音(借りてきた和音)の一種です。
具体的には、主音(ハ長調ならド)から数えて「上のローマ数字」番目の音階における、「下のローマ数字」の和音であることを示します。
例えば上の楽譜の場合、左から2番目のIIの和音はニ短調のIの和音です。
ニ短調の音階(和声的短音階)はレミファソラ♭シ#ドレになるので、そのVの和音(ラ#ドミ)が、の和音となります。
同様に左から6番目の和音は、Vの和音の調であるト長調(音階はソラシドレミ#ファソ)のVの和音(レ#ファラ)となります。
なお借用和音と⑥の準固有和音が組み合わさった場合、以下のようになります。
注意すべき点として、準固有和音の要素(○)を考える場合は、上の小さいローマ数字の和音の調(この例ではへ長調)に対する短音階(=へ短調の音階)を考える必要があることです。
現在の調に対しての短音階(この例ではハ短調)を考えてはいけません。
第2回はここまでとなります。
お読みいただき、ありがとうございました。
■続き
サルでもわかる和声記号③