R-1ぐらんぷり2018を見たので、感想と個人的な採点を書いてみます。
今回はその2記事目です。
※これまでの記事
R-1ぐらんぷり2018 感想&個人的採点① (ルシファー吉岡、カニササレアヤコ、おいでやす小田、おぐ)
※参考までに、記事末尾にプロの審査員の評価も記載しています。
Bブロック (河邑ミク、チョコレートプラネット長田、ゆりやんレトリィバァ、霜降り明星 せいや)
全体的にまとまった、良いネタだったと思う。
これはある種卑怯とも言えるが、男なら一瞬惹き込まれてしまうブリッ子をうまく演じ、それをツカミとしても活用できていた(=「ちょっと見てみよう!」と思えたということ)。
(余談だが、紹介VTRで髪を下ろしてる姿が石原さとみに見え、その時点からめちゃくちゃ気になってしまったw)
ただし、オチが全部「ビジネス彼女」であったことについては、正直退屈な印象を受けた。
3分ならギリギリ耐えられたが、彼女の長尺のネタを見たいとは思えなかった。
②チョコレートプラネット長田「遊園地のアトラクション」 91点
このネタ、とても好きだ。
冒頭の「15時間待ってるからなー」のツカミが秀逸で、この時点で「あ、この人面白い」と客に認識させることに成功したと思う。
いくらチョコレートプラネット長田を知らなくとも、一旦面白いと認識させられればアウェー感は失われ、「この人で笑おう!」という気になる。
ツカミは本当に大事だということを教えてくれる、良い例だと思う。
(まあチョコプラはキングオブコント2014で準優勝相当なので、お笑いファンなら知らないはずはないと思うが)
ツカミの後の部分も、まず「ディメイテッド」の差し込み方が秀逸で、そのワードが登場する度に笑いが増幅されていった。
(ちょいちょいショルダーバーが外れるのは、ややしつこかったが。)
また、ユニコーンの角が落ちるところは、最初の「これがあれば絶対安全」という伏線を絶妙なタイミングで回収していたものなので、もっとウケても良かったと思う。
極めつけは最後の「ディメイテッドできたー!」であり、このオチも文句なくバチン!と決まっていた。
総括すると、上述した面白さもさることながら、何が起こるかワクワクしながらずっと飽きずに見続けられたのが最高だった。
③ゆりやんレトリィバァ「昭和の映画」 90点
まず「どこをついとんねん」って思わず言いたくなる、あの設定(昭和の映画の女優)。これが秀逸だ。
正直「もう十分実力があって面白いから、賞レースをいたずらにかき回すのだけはやめてくれ(=殿堂入りってことにして引退し、賞レースは若手に譲ってやって)」ってお願いしたくなる位、貫禄があった。
さてネタはというと、「本当にあの言い方(現代から見ると、早口すぎてわからない)って、確かにあるあるだな」って気づかせてくれたように、まず細かい部分の観察眼は素晴らしかった。
一方、ボケるまでのフリがワンパターンだったのが残念だったのと、(これは私だけかもしれないが)面白さよりも怖さがやや上回ってしまった。
というのも実は、あの設定の中に戦争の影を感じてしまったのだ(あの微笑ましい場面の裏では何が進んでいるんだ? と考えてしまった)。
もちろん、怖さと笑いは「紙一重の関係」にあると言われていることを考えると、良いネタであることの証明でもあったのだが。
結局、彼女はセンスありすぎて、評価が難しいというのが本音である。
④霜降り明星 せいや「空手」 89点
去年(2017年)のオールザッツ漫才でバカウケだったネタが、ついに全国地上波に登場!
…と書いてみたものの、関西と比べるとウケは半分ほどだったように思う。
まぁハマらなかった人がいることも十分理解できるので、この3分は(筆者を含む)関西人向けの時間ということでご容赦頂きたい。
少し補足すると、彼は小薮千豊や千原ジュニアなど、気づきにくいボケを拾える人にツッコんでもらうことでより輝くという特性がある(宮迫が「せ・せ・せいやの時に、もうベル鳴ってる」と指摘したのは流石だった)。
なので、できればオールザッツ漫才での彼のネタを見て頂きたく思う(小籔のツッコミなど秀逸である)。
結局、東京のスタジオだとやや厳しかったが、彼もそれを承知で乗り込んでいるし、それもネタにできていた(僕の3分間は感じてください etc)ので非常によくやっていたと言える。
ということで私としては、Bブロックはチョコレートプラネット長田が最も良かったです。
ちなみにプロの審査員の評価は以下の通りです(1人3票制、視聴者投票もあり)。
1位 ゆりやんレトリィバァ 10票(関根2 ヒロミ2 文枝1 久本1 陣内1 視聴者3)
2位 チョコレートプラネット長田 10票(文枝2 久本2 陣内2 関根1 ヒロミ1 視聴者2)
3位 霜降り明星 せいや 1票(視聴者1)
4位 河邑ミク 0票
※1位と2位の順位は、視聴者投票の差により決定。
■続き
R-1ぐらんぷり2018 感想&個人的採点③ (濱田祐太郎、紺野ぶるま、霜降り明星 粗品、マツモトクラブ)
■その他の賞レースの感想
R-1ぐらんぷり2017 感想&個人的採点①
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