音楽(ピアノ)

ピアノが突然うまくなるヒント: 和音の特徴をふまえて演奏する

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みなさん、こんにちは。

今回は、和音の特徴をふまえた演奏(少し難しく言うと「和声学的に良い演奏」)についてです。

これを知っているだけで、ピアノを始めて間もない方も、短期間でより良い演奏ができるようになります。

以下、専門的な知識がなくてもわかるよう、できるだけ簡単に解説してみます。

1. 和音が持つ3つの機能(T, S, D)

以前、別記事(サルでもわかる和声記号①)でも書きましたが、基本的な和音(三和音)は各調ごとにI~VIIまでの7種類があります(下図はハ長調の例)。

シンプルな曲であれば、使われている和音がこの7種だけということもあり得ます。
 

この7種の和音は、その機能(役割)から大きく3つに分類できます。

・トニカ(T)    … I, VI, III
・サブドミナント(S)… IV, II, VI
・ドミナント(D)  … V, III, VII

※III, VIはそれぞれ2つの機能を持ちますが、登場場面によっていずれの機能になるかが変わります。

2. 3つの機能のイメージ

上述の3つの機能は、以下のようなイメージで捉えることができます。

T → 家(本拠地・安定・安心)
S → 公園(外出先・軽度の緊張)
D → 野良犬(外出先・強い緊張)

<備考>
・Dの野良犬のイメージは、あくまで緊張感の例えであり、和音に「怖さ」が含まれるわけではありません。

・Dの後にSを鳴らすことは、原則できません。野良犬に会ったら一度家(T)まで帰らないと安心できないのと同じです。

もし手元に楽器があれば、ぜひ7種の三和音を鳴らしてみてください。各和音が持つ機能のイメージに近い音が出ると思います。
 

さて、これらのイメージをふまえて弾くと、より良い演奏になります。

具体的にはD>S>Tの順で、より緊張感を持った強い音で演奏すると良いです(ただし強弱記号がついていれば、そちらの指示が優先)。なぜなら、家より外出先が盛り上がる方が自然だからです。

(もちろん例外として、対象の2音の高低・曲全体から見た位置づけ等により、強弱が逆になることはあります。)
 

なお、3つの機能を簡単にまとめるとこんな感じです。

3. 実際の曲に当てはめた例

最後に、実際の曲での例を挙げてみます。

J.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第1曲 BWV 846」の最初の4小節を見ていきましょう。
 

▼動画(0:00~0:17までが最初の8小節)


 

▼楽譜

既に楽譜の中に書いておきましたが、1小節ごとに異なる和音(の構成音)で曲が作られており、以下の通りとなっています。

1小節目: ドミソ = I → T
2 〃 : レファラ = II → S ※1
3 〃 : ソシレファ = V7 → D ※2
4 〃 : ドミソ = I → T

※1 厳密には左手のドを考慮する必要がありますが、複雑になるため今回は無視します。

※2 ソシレ(V)に7の音(ファ)がついたV7も、Vと同様にD扱いとなります。
 

先の章で「T<S<Dの順で、より緊張感を持たせ強い音で演奏する」と書きました。

ですので、小節番号だけで書くと「1<2<3>4」のように強弱をつけると良いです。

すると、全てを同じ強さで弾くよりも和声学的に自然な表現となり、上手に聞こえますよ。
 

以上、お読みいただき、ありがとうございました。
 

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