※これまでの記事
1stステージ前半(しずる、ラブレターズ、かもめんたる、かまいたち、ななまがり)
※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
1stステージ後半(ジャングルポケット、だーりんず、タイムマシーン3号、ジグザグジギー、ライス)
⑥ジャングルポケット「トイレ」 91点
(審査員: 設楽94 日村93 三村94 大竹91 松本94)
良いコントではあったが、やや無理があるボケが多かった印象が強い。
特にそれを象徴していたのが、セルカ棒を伸ばそうとして太田とおたけが交差したボケであり、スペースが他にも余っているのが明白だったので余りにも不自然であった。
またボケに繋げるフリもやや粗く、ウォシュレットが出てしまう前に「壁を殴る」くだりでは、「普通そんな低いとこ殴るか?」と疑問に思ってしまった。
…と、やや辛口に書いてしまったが、何だかんだ言って全体的に悪くはなかった。
特にハッピーバースデーのくだりなどは、爆発もあって良かったと思う。
また、斉藤のツッコミのワードセンスもレベルが高かったと思う(序盤でボルテージが上がりすぎ、聞き取りづらかったのは勿体なかったが)。
⑦だーりんず「結婚前夜」 92点
(審査員: 設楽85 日村84 三村86 大竹87 松本89)
かなりよくできたコントである。
下ネタ系の題材なので通例賞レースでは不利になりがちだが、それでも… というより過去の賞レースで披露された下ネタ系の中では一番完成度が高いネタだったんじゃないかと思う。
下ネタ下ネタと書いたが、序盤の伏線が最後の「深夜でもやってる店探すよ」に繋がるなど、構成も素晴らしかった。
強いて気になる点があったとすれば、関西弁がやや不自然だった点か(特に息子役の小田祐一郎。鹿児島出身らしいから仕方ないか…)。
残念ながらファイナルステージは逃したが、松本人志の「もっとウケて良かった」というコメントに救われたと思う。正直、コメントなしでギリギリ2本目に行くよりも、よほど励みになったのではないだろうか。
⑧タイムマシーン3号「カツアゲ」 93点
(審査員: 設楽90 日村89 三村87 大竹89 松本90)
正直、終わってからも何回も見返したくなる位、惹き込まれたし楽しかった。
「やはりエンターテイメントとしての楽しさ(興味を惹く題材であること)が大事」というのを身をもって教えてくれたように思う。
途中から、次はどういう展開で小銭が出てくるのかすごく楽しみになった。
強いて残念だと思った点を挙げるとするなら、ツッコミの山本の「おっかねー」が「お金」とのダジャレみたいになり気になってしまったことと、最後のオチがかなりダサくて冷めてしまったこと(裏切りの形としては悪くない気がするが)くらいか。
いずれにせよ、高得点になるのは避けようがなかった。
⑨ジグザグジギー「食堂」 92点
(審査員: 設楽88 日村84 三村89 大竹88 松本84)
題材は新しい、構成は上手い、そして面白いという長所だらけのコントだった。
若干最後のオチが弱い気がしたが、それまでの盛り上がりだけで十分上位に食い込むレベルだったと思う。
彼らのネタで特徴的だと思ったのは、池田が発するツッコミワードの「若さ」だった。
「飯マストなの?」や「ワントライ・ワンライス」など、若者に浸透しやすい言葉を意識して選んでいたように思う。
一方で、中年層が揃っていた審査員には響きにくかったと考えられ、結果的に「1stステージ敗退」という結果にも影響したのかもしれない。
個人的には、93点のかもめんたる・タイムマシーン3号には届かなかった(その2組はネタ終了後に「これすげぇ!!」という気持ちが沸き起こったが、彼らにはそれは無かった)が、その2組に準じるレベルだと思った。
⑩ライス「屋敷にて」 90点
(審査員: 設楽92 日村95 三村93 大竹91 松本95)
展開の妙やボケのセンスがあって良かった。
ただ、後半に腕を撃つくだりがあったにも関わらず、その撃たれたはずの腕が余りにも普通に動いていた点で、リアリティーに欠けていた。
そこまで気にしなくて良かったのかもしれないが、個人的は気になってしまい後半笑えなかった。
あと、ピストルを持っていたツッコミの方(田所)の滑舌が悪かったことも気になり、「伝わらない単語が出てしまわないかな?」「採点に影響ないかな?」などおせっかいな心配をしてしまったのも、個人的な採点が低くなった一因であった。
※個人的採点による順位は次の記事で書きます。
■続き(ファイナルステージ)
キングオブコント2016 感想&個人的採点③(かもめんたる、タイムマシーン3号、かまいたち、ライス、ジャングルポケット)
■その他の賞レースの感想
お笑い賞レース 感想&個人的採点まとめ