※これまでの記事
1stステージ前半(しずる、ラブレターズ、かもめんたる、かまいたち、ななまがり)
1stステージ後半(ジャングルポケット、だーりんず、タイムマシーン3号、ジグザグジギー、ライス)
※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
ファイナルステージ(かもめんたる、タイムマシーン3号、かまいたち、ライス、ジャングルポケット)
①かもめんたる「ヒッチハイク」 83点
(審査員: 設楽87 日村88 三村88 大竹89 松本87)
気持ち悪すぎて、笑えなかった。
また、結局このコントを通して何が表現したかったのかがよく分からなかった点も、個人的には評価が低い一因となった。
ただ、かもめんたるというコンビは気持ち悪いネタが特徴だし、それを活かして2012年大会も初出場3位に食い込んだ(売れた)わけだから、方向性としては間違っていなかったと思う。
このネタは、その特徴があまりにも強く出過ぎてしまっていた。
②タイムマシーン3号「演劇の練習」 92点
(審査員: 設楽88 日村88 三村87 大竹92 松本93)
レベルが高い!!
1本目に続き、またもエンターテイメントの重要性を見せつけてくれた。
ボケの関太(せき ふとし)の器用さをうまく活かし、とにかく次のボケが気になってしまうような構成に仕上げていた。
ただ、彼ら自身の1本目に比べると面白さがやや劣るように思ったので、1点低い92点とした。
③かまいたち「教室」 91点
(審査員: 設楽92 日村92 三村91 大竹93 松本90)
よくまとまっていた。
最後の給食袋のくだりも見事爆発に繋げていたし、1本目と2本目でボケとツッコミを完全に入れ替えていたのは彼らだけだったので、その器用さも評価されるべきだと思った。
ただ個人的には、設定がありきたりなように見えた点と、構成がベタ(同じような「フリ→オチ」が4回ほど続くのみ)だと感じた点で、タイムマシーン3号の2本目には及ばないと判断した。
④ライス「レストラン」 93点
(審査員: 設楽94 日村95 三村92 大竹94 松本95)
テーマは1つでブレていないのに、それを元にしたボケのレベルが高く、終始安定して面白かった。
今大会の他のネタに関しては、「賞レースだし、単純なボケでは笑わないぞ」と私は勝手に身構えたのだが、このネタに関しては「水ではなくおしっこ」ということが判明した時点でそのバリアが壊され、後は終始爆笑させられた。
「賞レース用のネタ」ってたまに聞く言葉だが、こういうもの(最初に大きな裏切りがあり、それで心を掴む)を言うのかもしれない。
個人的には、彼らの1本目は「そこまででもないか…」と思ったが、2本目のこの Simple is best. なネタは本当に素晴らしかった。
実際の結果では彼らは優勝することになるのだが、それに十分ふさわしいネタだった。
⑤ジャングルポケット「余命3分」 90点
(審査員: 設楽88 日村94 三村91 大竹95 松本96)
まず、冒頭の「非常にお伝えにくい」というおかしな日本語に引っかかり、前半はネタに入り込めなかった。それはかなり勿体なかった。
(これ、恐らくただの言い間違いではないようで、別の番組の同じコントでもその言い回しをしていたため、彼らの台本上でそうなっているんだと思う。だとすると、全く気づかない時点で、3人とも相当日本語力がないのでは? という疑いも出てくる。)
また、個々のボケも無理やりなものが多く(斉藤のオーバーリアクション頼み)、質が高くはないなぁという印象を受けた。
それでも「余命3分」という設定・「意外と余ったー!!」でテンパるくだりなどは相当面白く、それだけで90点に乗るレベルではあった。
最後に、個人的な採点での順位をまとめてみると以下のようになる。
※正確に言うと上位5組の順位は決められない(私の採点と違う組が上がったので)が、あえて実際の2本目の分を加点して比較してみた。
1. かまいたち 185点(94点+91点)
1. タイムマシーン3号 185点(93点+92点)
3. かもめんたる 176点(93点+83点)
4. だーりんず 92点
4. ジグザグジギー 92点
6. ラブレターズ 91点
6. ジャングルポケット 91点 ※2本目は90点
8. ライス 90点 ※2本目は93点
9. ななまがり 89点
10. しずる 88点
お読みいただき、ありがとうございました。
■続き(番外編:プロの採点との比較)
キングオブコント2016 個人的採点をプロの採点と比べてみた。
■その他の賞レースの感想
お笑い賞レース 感想&個人的採点まとめ