お笑い賞レース感想

M-1グランプリ2006 感想&個人的採点②

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※これまでの記事
 M-1グランプリ2006 感想&個人的採点① (POISON GIRL BAND、フットボールアワー、ザ・プラン9)

※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
 

ファーストラウンド 4~6組目
(麒麟トータルテンボスチュートリアル)

 
④麒麟「ボクシング」 91点
(審査員: カウス94 大竹86 洋七92 渡辺89 南原91 松本87 紳助88)

ネタ自体の面白さに加え、「次にどんなボケが来るのかワクワクする」という楽しみがあり、見ている側が幸せになる漫才だった。
このエンターテイメント性は、彼らがこれまでに築き上げてきた「麒麟」というブランド(=麒麟は絶対面白いネタをしてくれるという期待)に基づくものだと考える。

その観点で見ると、「芸風が知られていると(驚きが少ないため)不利」とされるM-1の決勝に連続出場した場合でも、彼らのようにこれまでの実績をうまく利用できれば、上位に食い込めるチャンスはあるのだと言える。

もちろん、彼らが披露するネタは毎回秀逸で、今回もその例に漏れなかった。
ボケはわかりやすくて子供からお年寄りまで笑えるし、ガッツ石松のくだりでは尺に見合った大爆笑も起こしていた。

このガッツのボケは、これまでのお笑いの常識(ネタ中で長く尺をとるときは、それに見合うだけの芸(モノマネ等)を披露すべき)をフリにするという斬新な構造だった。
その笑いとしての新しさも、これまでの3組にはなかった要素なので、私としては文句なく暫定1位につけることができた。
 
 
⑤トータルテンボス「ラーメン屋」 77点
(審査員: カウス90 大竹83 洋七90 渡辺85 南原88 松本90 紳助87)

正直、表面的な言葉の新しさのみが先行していて、ボケ自体は全体的にベタで古い印象を受けた。
特に「ラーメンを作っていますよ」のくだりは、3回ではなく4回までボケを引っ張る理由が全くわからなかった。
そこまで時間をかけるほどのボケではないだろう、と感じた。

ただ面白いボケが全く無かったわけではなく、スープを手ですくった場面や「私の右が見れますよ」といったセリフでは、ついつい吹き出してしまうレベルだった。

なおトータルテンボスは、M-1卒業以降(2007年がラストイヤー)の方が、漫才が格段に面白くなっている。
おすすめの単独ライブのDVDを以下に掲載する。絶対に後悔しないので是非見ていただきたいと思う。
(10分程度の長尺の漫才もあるが、前半の伏線が後半にうまく効いているなど、4分ネタの比ではない面白さがある。)

このDVDに含まれるような素晴らしいネタが、(諸々の理由で)ゴールデンの地上波で流れないのは、あまりにも残念である。
 
 
⑥チュートリアル「冷蔵庫」 96点
(審査員: カウス97 大竹92 洋七98 渡辺90 南原95 松本95 紳助97)

最高。
「あぁ、これは最終決戦行くわ」っていうネタでしかない。

ただこのネタ、よく分析すると構造自体はかなり単純。
ボケは終始一貫して、「冷蔵庫を女として見た」場合の反応をやっているだけなのだ。

しかし、この構造で笑いが取れるということを発見したのは、やはり凄いと思う。
そして”徳井”というキャラクターの濃さが、この笑いの構造にはうってつけであった。

ネタ前の紹介VTRで、ネタ合わせ中の徳井の顔がアップで抜かれていたが、この「異常に興味を持っている人間の顔」は怖すぎる。
だからこそ、「ネタであり演技なんだ」という安堵とのギャップが大きく、大爆笑に繋がるのだろう。

上記に関連した余談だが、チュートリアルの漫才では、福田がネタ中に笑ってしまうことがよくあるように思う(この大会ではなかったが)。
しかしそれも仕方ないような気がする。
なぜなら、あの”狂人”徳井の顔を間近で見たら、何らかの反応が反射的に出てしまうだろうから…。
 

■続き
M-1グランプリ2006 感想&個人的採点③ (変ホ長調、笑い飯、ライセンス)

■その他の賞レースの感想
お笑い賞レース 感想&個人的採点まとめ

 

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