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M-1グランプリ2007 感想&個人的採点① (笑い飯、POISON GIRL BAND、ザブングル)
※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
ファーストラウンド 4~6組目
(千鳥、トータルテンボス、キングコング)
④千鳥「象の飼育」 83点
(審査員: カウス81 大竹81 巨人87 石井80 上沼85 松本80 紳助86)
終始客席を惹き付けたネタ運びや、細かい表現(「おもろい高めの声が出よったわ」など)は、漫才師としてのレベルの高さが伺えて良かった。
ただ最後の「つなげて1つになるか」という箇所は、あえての「実はつながりませんでした、ちゃんちゃん。」なんだろうけど、つながっていたほうがまだ面白かったか。
まあいずれにしても、このネタ(題材)を選んだ時点で上位に食い込むには厳しかったと思われる。
このM-1の時点では、その後のブレイク(2011年頃)の片鱗はまだ見えず、低評価にとどまった。
⑤トータルテンボス「旅館」 91点
(審査員: カウス93 大竹84 巨人90 石井95 上沼95 松本93 紳助96)
すごい勢い。そして、客席の異常な熱狂。
もしM-1グランプリ2001で存在した観客投票がいまだに存在していれば、満票が入ったんじゃないかと思うくらい、笑いを起こしていた。
しつこいワードが特徴の藤田のツッコミが、中盤の最適なタイミング(「不安で夜も眠れねえよ」)から急にエネルギーを持ち始め、続く「youngだyoungerだyoungestだ!」で点火、後は花火大会だった。
後半は他のコンビを引き離すだけのボーナスタイム。
大村が短い電話を受けるくだりで、藤田が(ネタに関係なく)吹き出していることが確認できたが、客席のあまりの盛り上がりを自覚したためだろうか。
その光景すらも微笑ましかった。
文句なしの暫定1位である。
⑥キングコング「洋服屋」 90点
(審査員: カウス91 大竹90 巨人88 石井95 上沼97 松本93 紳助96)
他の追随を許さないスピードもさることながら、絶妙な温度感で客席を巻き込んでいく技術は、もう才能としか言いようがない。
ただネタ中の個々のボケを精査すると雑なものが混じっており、その点は残念だった(特に四股名のボケは、ベタだし古すぎ…)。
これは突き抜けないか… と思われたが、最後のどんでん返し:「ポイントカード、1円ごとに1個押しますね。」!
それまでのボケの雑さを補って余りある逆転ホームランで、一気に90点の大台に乗せてきた。
■続き(ファーストラウンド 7~9組目)
M-1グランプリ2007 感想&個人的採点③ (ハリセンボン、ダイアン、サンドウィッチマン)
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