※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
ファーストラウンド 1~3組目
(ダイアン、笑い飯、モンスターエンジン)
①ダイアン「サンタクロース」 88点
(審査員: カウス93 大竹86 巨人86 渡辺90 上沼90 松本85 紳助89)
すごく良い漫才だった。
トップにも関わらず落ち着いて演じきり、またしっかり笑いも取っていた。
それだけでなくネタにオリジナリティがあり、さらに全体の構成(ゆっくり入って後半どんどん面白くなる)も素晴らしかった。
細部(個々のボケ)を見ていくと、個人的には大きく3つ山場があった。
前半の「これ(ファナスティー)、ずっと言われてるようなもんやぞ」、中盤の「まあトナカイやったら引けるでしょう。」「何で上から物言うてんねん!!」、最後の「実はサンタはおらへんねん」「怖い話?」である。
そのいずれも爆笑であったし、それぞれ笑いのとり方が異なっていたのも素晴らしかった。
正直90点以上つけたいと思ったのだが、トップは基準点となるので高すぎる点数がつけられない(それ以上面白いコンビが出た時に差がつけられなくなるため)。
そのため普段通り、85点にトップハンデ+3点(会場が暖まっておらず、笑いをとりにくいため)を入れての88点とする。
このように、ハイレベルな漫才が基準点となってしまったため、今後はかなり低得点での争いになりそうな予感がする(ダイアン以上に面白いコンビが出ない限り、85点以上がつかないため)。
②笑い飯「闘牛&交通事故」 83点
(審査員: カウス88 大竹88 巨人91 渡辺91 上沼95 松本89 紳助95)
前半、W(ダブル)ボケ自体をフリにして笑いをとっていた(「いっつも代わってくれるもんな」「俺の闘牛士は!?」)。
その点に、新しい笑い飯を見た。
ただどうせなら、「終始Wボケをフリにした1つのネタ」として昇華するか、その新しいパターンを後半に持ってきてくれるかすれば、もっと高得点だった(少なくとも私は)。
というのも、後半の交通事故のくだりは通常のWボケのネタであり、何だったら他の笑い飯のネタよりもボケの質が低かったからだ。
そのため、後半勢いを失った感は否めなかった。
それにしても、7年も連続で決勝に残ると、高得点を出すのがかなり難しくなると思う。
少なくとも過去のパターンのままではダメ(飽きられているため)で、どこかで新しさを見せなければいけないからだ。
その点は可哀想だなと思った。
③モンスターエンジン「エイリアン」 84点
(審査員: カウス90 大竹88 巨人89 渡辺88 上沼85 松本83 紳助91)
これは良い漫才だった。
審査員の渡辺にはフリが長いことを指摘されていたが、それに耐えられるくらいボケの質は高いと思ったし、それに上手くマッチしたツッコミで確実に笑いをとったのは実力の証だと感じた。
ただ、ダイアンほど漫才スタイルにオリジナリティが感じられなかった(昔からあったスタイルの漫才を、レベル高くやってる感じだった)。
そのため、ダイアンよりは点数を低くした。
■続き(ファーストラウンド 4~6組目)
M-1グランプリ2008 感想&個人的採点② (ナイツ、U字工事、ザ・パンチ)
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