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M-1グランプリ2019 感想&個人的採点① (ニューヨーク、かまいたち、和牛、すゑひろがりず、からし蓮根)
ファーストラウンド 6~10組目
(見取り図、ミルクボーイ、オズワルド、インディアンス、ぺこぱ)
⑥見取り図「褒め合う」 87点
後半になるにつれ、どんどん笑いが大きくなる理想的な漫才だった。
あれだけバリエーション豊かな例えを4分間続けるだけでも大変だが、それが1つ1つきっちりハマっていたのが何より素晴らしかった。
途中から、次は何を言うのかが楽しみで仕方なかった。
また、噛んでしまった箇所もあったが、リカバリが早くその後全然引っかからずに聞けた(恐らく彼らがいつもやってる方法なのだろうが)。
⑦ミルクボーイ「コーンフレーク」 92点
異常なほど面白かった。
何なんだろう、この面白さは。
「コーンフレークは寿命に余裕があるから食べれる」というツッコミで一気に心を掴まれて、その後は「コーンフレークである/ない理由」と「ツッコミの言い回し」にひたすら期待し続けていた。
そして毎回、期待のハードルを超え続けてくれた。
また、最後の「おかんがコーンフレークじゃないって言うててん」で、リミッターが外れたように笑ってしまった。
⑧オズワルド「先輩を立てる」 87点
個人的には、かなり好きな芸風。
あの静かな入りから、論理の矛盾をきっちり作っていき、最後一気に盛り上がるのはさすがに粋(いき)だった。
もちろん最初から元気なコンビも悪くはないのだが、勢いではなく言い合いの中身で勝負する、いとしこいし師匠のような笑いは、技術的に最高峰だと思っている。
その方向性で決勝まで勝ち進んだことに、感動した。
なお余談だが、この江戸っ子漫才に対して、関西審査員からも高得点が出ていたのが大変興味深かった。
⑨インディアンス「おっさんガール」 80点
後半特に、ハマらなかったなぁ。
途中からうるさすぎて、一個一個聞いてられなくなった。
順番がもっと前半なら良かったのだが、疲れた後半に聞くこのネタは苦行だった。
その芸風で勝ち上がってきたから仕方ないのかもしれないが、順番に合わせて雰囲気を微調整できると良いなと思う。
⑩ぺこぱ「タクシー」 89点
面白かった!!
まずシンプルに、今までの方式を変えた(単純なボケ→ツッコミからの脱却)が素晴らしかった。
またボケの質も、チャラい雰囲気のわりには高くて驚いた。
特に、「急に正面が変わったのか…?」には腹を抱えた。
インディアンスは違って、このコンビは順番が後半で良かった。
他の全コンビと異色のことをやっているのが明白だったので、高得点をつけやすかった。
さて、ここで全組の1本目が終了したので、一旦この時点で個人的採点による順位をまとめてみる。
1. ミルクボーイ 92点
2. ぺこぱ 89点
3. ニューヨーク 88点
4. 見取り図 87点
4. オズワルド 87点
6. からし蓮根 86点
7. 和牛 84点
8. かまいたち 83点
8. すゑひろがりず 83点
10. インディアンス 80点
■続き
M-1グランプリ2019 感想&個人的採点③ (最終決戦: ぺこぱ、かまいたち、ミルクボーイ)
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