音楽(ピアノ)

簡単なのに忘れない、暗譜の手順①

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みなさん、こんにちは。
今回は、ピアノの暗譜の手順についてです。
 

以前私は、とにかく弾きまくることで暗譜をしていた時期がありますが、以下の理由で効果的ではありませんでした。
・時間がかかる
・結局、本番忘れることがある

しかし適切な暗譜の手順を確率したことで、簡単に暗譜でき、かつ本番でも忘れないようになりました。

本記事ではその手順を書きました。
皆さんの一助になれば幸いです。
 

※参考: 暗譜の意義について、以下別記事も書いています。
暗譜ノススメ ~全ての曲を暗譜で弾く筆者が実感した、暗譜の意義とは?~
 

■目次
0. 準備
1. 形式の把握
2. 小パートへの細分化
3. 小パートの優先順位付け
4. パートごとの和声分析
5. 和音で鳴らす
6. 指使いの確定
7. 和声を意識しながら、6回ほど弾く
8. 楽譜を見ずに弾く
※長くなったため、0-3, 4-5, 6-8 の3記事に分けて書いています。
 
 

0. 準備

今回は例として、シューマンの名曲「トロイメライ」(楽譜は以下)を暗譜することを目標にします。

 

1. 形式の把握

まずは形式(大まかな構成)を分析します。
曲中の大きなまとまりごとに、A,B,C…と大文字アルファベットを振っていきます。

トロイメライの場合は、以下の通りです。


2つ目のAに「’」がついているのは、「1つ目のAと完全に同じではないが、類似したまとまり」であることを示します。
 

この分析の結果、トロイメライはA-A-B-A’という形式であることがわかりました
(1つ目のAは、繰り返し記号に囲まれているため2回弾く)。
 

クラシックでは、冒頭部分(トロイメライの例ではAパート) が曲中で再登場することが、かなり多いです。
繰り返しを把握できれば、曲全体の流れも掴みやすいですし、重複部分の暗譜を1度に集約することも可能になります。
 

なお有名曲の場合、ググると形式の情報がたくさん出てくるため、ご自身でこの分析をする必要はありません(笑)。
 
 

2. 小パートへの細分化

1. 形式の把握」で大まかな構成が把握できたら、さらに小パートに細分化していきます。

さっそくですが、トロイメライを細分化した結果は以下です
(1.でアルファベットの大文字を使ったので、ここでは小文字を使います。
また、「’」は1.と同様に「完全に同じではないが、類似した部分」を示します)。

この結果、小パートも含めて書くと、トロイメライは A(a-b)-A(a-b)-B(c-d)-A'(a-b’) という構成だとわかりました。
 

この小パートへの細分化は何通りか作れる(※)ため、ご自身が理解しやすい結果を採用いただいて大丈夫です。
※ 例: 上記分析結果のb’は、bと冒頭1小節強しか類似していないため、別パート(e)と解釈しても間違いではない。
 

ちなみに、この細分化も「1. 形式の把握」と同様、有名曲はググるというやり方があります(笑)。
 

3. 小パートの優先順位付け

2. 小パートへの細分化」で細分化できた小パートの優先順位を決定します。
具体的にはトロイメライの場合は、a~dという4パートを曲全体から見た重要度にもとづいて順位付けします。
(ここで、「’」付きパートは「’」なしパートと合わせて考えます。つまり、bを扱う際にb’も含めて考えます)。

この作業を行う理由は、重要度の高いパートから暗譜を進めることで曲の完成度を上げる(詳細は後述)ためです。
 

では実際にやってみます。
優先順位は、以下の3点から決定します。

(1) サビかどうか
(2) 繰り返しの多さ
(3) 暗譜のしやすさ
 

まず「(1) サビかどうか」について。
これは主に歌謡曲などの場合に考慮が必要ですが、明確にサビと言えるパートがあれば、そのパートを最優先にします。
なぜなら、最悪サビさえ弾ければ、他パートが弾けなくてもその曲が弾けているように演じられるからです。

ちなみに、クラシックではサビが明確でない場合があり、トロイメライでもサビと言い切れる部分はありません。
ですので、今回は(1)は考慮しません。
 

次に「(2) 繰り返しの多さ」について。
曲中に繰り返し出てくるパートは、それだけ重要ですので優先度を上げます。

トロイメライの場合、構成が「A(a-b)-A(a-b)-B(c-d)-A'(a-b’)」でパートごとの回数が以下の通りであるため、a·bはc·dと比べて優先度が高いと判断します。
また、実はa·b(+b’)を練習するだけで曲の3/4が完成することもわかります。

a: 3回
b: 3回(b’含む)
c,d: 1回ずつ
 

最後に「(3) 暗譜のしやすさ」について。
これは、「(2) 繰り返しの多さ」で登場回数が同じものを比較する際に考慮します。
これを考慮する理由は、予期せぬトラブル等で発表までの時間が十分にとれなかった場合でも、暗譜のしやすいパートから取り組んでおけば最終的に暗譜できたパートが多くなるためです(難しいパートから取り組むと、「結果的にどのパートも暗譜できなかった」となる可能性が高まる)。

トロイメライの場合、曲中に3回ずつあるaとbを比べると、aは3回ともほぼ同じですが、bは3回目のみb’となり少し変化します。
その分aよりbの方が優先度が高いと判断します。
ちなみに、cとdは難易度が変わらないためどちらを優先しても大丈夫ですが、私なら「cを弾かなければdに繋げられない」という理由でcを優先します。
 

ということで、優先順位は以下のようになりました(左の方が優先度が高い)。

a, b(≒b’), c, d

次回からは、この順番で小パートごとの暗譜を進めていきます。
 

■続き
簡単なのに忘れない、暗譜の手順②

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