※これまでの記事
R-1ぐらんぷり2015 感想&個人的採点① (ゆりやんレトリィバァ、あばれる君、とにかく明るい安村、COWCOW 善し)
R-1ぐらんぷり2015 感想&個人的採点② (厚切りジェイソン、エハラマサヒロ、アジアン 馬場園、マツモトクラブ)
※補足はこちら(本ブログ内の、お笑い賞レース感想&個人的採点全般についての補足)
Cブロック (NON STYLE 石田、やまもとまさみ、じゅんいちダビッドソン、ヒューマン中村)
本人の緊張が、客席やお茶の間にフルに伝わってしまったことで、本格的にスベってしまった。
「やっぱ怖いよなー、お笑い。」としみじみ思った。
実際のミスとしては2回噛んだだけ(プロなら多いようにも思えるが、いざ自分でネタをやると想像すると、絶対それ以上噛むだろう)だが、それだけでこれほどまでにヤバい空気になってしまうものなのか。本当に繊細な世界だ。
(石田の「根は真面目」な性格が浸透していたことも一因だろう。これが仮にオードリー春日などであれば、ミスが笑いに変わっていた可能性も考えられる。)
なおタラレバだが、噛まずにやり遂げていれば、そこそこ笑いをとっただろうとは思える内容ではあった。
②やまもとまさみ「催眠術」 85点
1人コントで、よくこんなに客を惹きつけられるなぁ。
やはり上手いし面白い。
小道具は全く使わず、ただ設定・言葉・動きだけで笑わせるというのはまさに正統派だった。
…とここまでは高得点になりそうな感じで書いてしまったが、正直あまりにも地味な設定であり、印象にほぼ残らなかった。
そのため、点数としては伸びなかった。
③じゅんいちダビッドソン「ショートコント」 91点
この大会において、ここまで無かった爆発がやっときたという感じだった。
とても新しいなと思ったのが、笑いのとり方が二重構造になっている(お笑いレベルの低さを自覚していない「笑われるような人」を演じることで、”笑われる”ように笑わせている)ことだ。
また、本田圭佑という題材も絶妙である。
本田はもし身近にいたら正直イタい(浮く)存在だが、サッカーが抜群に上手いため、それを指摘できない雰囲気が日本中に蔓延している。
じゅんいちダビッドソンは、その水面下の欲望を昇華できるようなネタを、うまく作ってきたと思う。
さらに、とにかく飽きさせない構成になっていたことも良かった(ボケの順番もかなり検討したのだと思われた)。
文句なく、ここまでの最高点をつける。
④ヒューマン中村「モテない僕らの五七五」 87点
初見ならもっと面白かっただろう。
ヒューマンはR-1の常連すぎて(2015年で5年連続)なまじネタを知っている分、「昔の形容形容詞のネタよりちょっと劣るかな」など余計なことが頭をよぎってしまい、爆笑には至らなかった。
あと最近の風潮として、こういう「モテない系」のネタは、少し引かれるようになってきたと感じる。
完全にブサイク(アンガールズ、バナナマン日村など)なら良いのだが、ヒューマン中村自体が(極端に)モテないようには見えないため、「可哀想」といった類の変な目線が入ってしまったのではないかと推察する。
その点でも、会場を巻き込めなかったのではないだろうか。
ということで私としては、Cブロックはじゅんいちダビッドソンが最も良かったです。
ちなみにプロの審査員の評価は以下の通りです(1人3票制、視聴者投票もあり)。
1位 じゅんいちダビッドソン 9票(文枝2 勝俣2 関根1 天野1 板尾1 視聴者2)
2位 やまもとまさみ 7票(関根2 天野2 板尾2 勝俣1)
3位 ヒューマン中村 4票(文枝1 視聴者3)
4位 NON STYLE 石田 1票(視聴者1)
■続き (Final Stage)
R-1ぐらんぷり2015 感想&個人的採点④ (Final Stage: ゆりやんレトリィバァ、マツモトクラブ、じゅんいちダビッドソン)
■その他の賞レースの感想
お笑い賞レース 感想&個人的採点まとめ