書評

「死ぬのが怖い」とはどういうことか(前野隆司/著)の感想

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「死ぬのが怖い」とはどういうことか(前野隆司/著, 2013年)を読みました。

その感想を書いてみたいと思います。
 

 

<本の概要>
「死ぬのが怖い」と思っている人のために書かれた、「死ぬのが怖くなくなるかもしれない」本です。

筆者の前野さんは、自身が過去に「死ぬのが怖い」と思っていた方ですが、今は様々な考え方を身につけることで「死ぬのが怖くなくなった」ということです。

本書には、そのいくつかの考え方が書かれています。
 

<感想>
私は、以前の筆者と同様に「死ぬのが怖い」と思っていましたが、この本を読んで大きく2つの事を感じました。

①主観時間は幻想であり、死の瞬間は意識できないから、恐れなくて良さそう。

② 心も幻想なので、失うことを恐れなくて良さそう

以下、①②の補足をしていきます。
 
 
①主観時間は幻想であり、死の瞬間は意識できないから、恐れなくて良さそう。

本書中には以下のような説明にて、「死を恐れなくてよいのでは」という提案がありました。

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主観的な過去の時間認識を考えてみる。

過去の記憶があるのは、物心ついた時以降になり、その前の記憶は一切思い出せない。
つまり、主観的な時間認識は過去の1点からしか存在しない。

これは未来についても同様に考えられる。
主観的な時間認識は未来の1点以前までしか存在しないのだ。

つまり、主観的な時間認識(自覚できる範囲)では「眠りに落ちる瞬間」と同じように「死の瞬間」は人生で経験しないことになる(「死の直前」は自覚するかもしれないが)。

そのため「人生で経験しない死」について、恐れる必要はないのではないか。
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※省略している箇所もあるので、もっとわかりやすい説明が必要であれば、本書をご参照ください。

私はこの説明を読んで、確かにそう考えるのが自然であるように思え、「死の瞬間」は怖くなくなりました。
 

 
② 心も幻想なので、失うことを恐れなくて良さそう

本書では、①とは異なる以下の説明も用いて、「死を恐れなくてよいのでは」という提案がありました。

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人間は心を持っており、その心を失うのが嫌で死が怖い、という人もいるだろう。

しかし、実際には人間は心など持っておらず、脳の神経回路網が心を持っているかのように感じさせているだけである。

つまり心は幻想であるから、「幻想の心を失うだけの死」を恐れる必要はないのではないか。
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※こちらも省略している箇所があるので、もっとわかりやすい説明が必要であれば本書をご参照ください。

私はこの説明も読むことで、確かに「心があれこれ考えている」のは単なる脳の生理現象であると考えられるようになり、「心が失われるから」という理由での「死ぬのが怖い」というのはなくなりました。

 
以上が感想となります。

「死ぬのが怖い」と考えて眠れない夜が多いという方にとっては、一読の価値がある書籍です。

また上記で紹介した以外にも、克服するための考え方が多数記されています。
是非手にとって頂ければと思います。

 

※関連記事(本ブログ運営者が考える「死」)
「死」についての考察 vol.1

 

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