書評

詭弁論理学(野崎昭弘/著)の感想 ※パズル好きにはたまらない

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詭弁論理学(野崎昭弘/著, 2005年第53版)を読みました。
その感想を書いてみたいと思います。

<本の概要>
「議論上手」になるための本というよりは、議論を楽しむ「ゆとり」を身につけられるように、という目的で書かれた本。

本書中では、たくさんの論理パズルが紹介されている。
 

<感想>
私は、この本を読んで大きく2つの事を感じました。

①パズル好きでも、そうでなくても、本書は楽しめる
②「包む」という概念を理解できれば、論理に親しみやすくなる

以下、それぞれについて解説していきます。




 
①パズル好きでも、そうでなくても、本書は楽しめる

本書中では、幅広い難易度・有名度の論理パズルがたくさん紹介されています。

そのため、パズルをあまりやらない人がパズルの難しさに悩ませられることも少なければ、パズル好きな人が「挑戦したことがあるパズルばかりで飽きてしまう」ということも少ないのではないかと思います。

たとえばパズル好きの人に対しては、あまり有名ではない以下のようなパズルも掲載されていたりします。

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・ある国で、40人の貴族がそれぞれ1人ずつの従者とともに暮らしていた。

・それぞれの従者たちは悪者で、主人のいないところで悪事を働いていた。

・各貴族は、自分以外の全ての貴族の従者については悪者かどうかを把握していたが、自分自身の従者が悪者かどうかは把握できていなかった。また、それぞれの貴族はプライドが高いため、
お互いの従者が悪者であるかを教え合うことはない。

・ある日、王様が貴族を集め以下の伝令を出した。
「諸君は自分自身の従者のことを分かっていない。よいか、お前たちの従者のうち少なくとも1人は悪者じゃ。自分の従者が悪者だと判明した主人は即刻その従者の首をはねよ。これを怠ったものは自分の首を失うだろう。」
貴族たちは王様に猶予を求め、この日を第1日目として40日目まで考える時間を与えられた。

・ところで、この国には新聞があり、ある貴族が従者の首をはねれば翌日の朝刊に必ず掲載される。この新聞は朝刊しか配布されない(昼刊・夕刊はない)が、その朝刊を全ての貴族が毎日目を皿のようにして読んでいた。

上記のような状況で、40日目の新聞を読み終えた貴族たちは各従者の首をはねた。つまり、40日目に40人の従者の首が一斉に飛んだ。
なぜか。
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※解答は、本書をお読み頂ければと存じます。
 

 
②「包む」ということの意味を理解できれば、論理に親しみやすくなる

本書中では、「包む」ということの意味を理解することが提案されています。

具体的な意味としては、以下のように記述される場合に「Xは包まれている」と言えるというものです。

・すべてのXは、…。
・…はXでない。

このように記述される一文があった場合、(三段論法では)他の一文と組み合わせて、形式的に意味のある一文を導き出せる可能性があります。

たとえば、以下の1・2の文から3の文が導き出せたりします。

1.すべてのリンゴは、果物である。
2.私が持っているものは果物ではない。
3.ゆえに、私が持っているものはリンゴではない。

つまり何かを「包む」文があれば、それが議論におけるキーポイントになることがあるということです。

そのことを把握しておくだけでも、論理に親しみやすくなるのではないかと考えました。

 
以上が感想となります。
あまり議論に強くなろうとかは思わず、気楽に読む方が楽しめる本なのではないかと思います。

是非手にとって頂ければと思います。

 

 

kanren_kijishita



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