書評 音楽(ピアノ)

四月は君の嘘(原作: 新川直司、制作: A-1 Pictures)の感想

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「四月は君の嘘」(原作: 新川直司、制作: A-1 Pictures)を見たので、感想を書いてみます。

※原作ではなくアニメを見た感想です。また、見たのは2年ほど前です。ピアノを再開するきっかけとなった思い出のアニメなので、例外的に書評カテゴリとしても記事を書いておりますm(__)m


1. あらすじ

中学3年生の主人公・有馬公生は、かつて幼いながらも天才ピアニストと称されていたが、ある出来事を機にピアノの音が聴こえなくなり、演奏からも遠ざかっていた。

そんな中3の春、彼は同学年のヴァイオリニスト・宮園かをりと出会う。彼女の明るく積極的な性格に振り回されながらも、この出会いをきっかけに彼はまたピアノに向かい始める。

2. 感想

ストーリー面と音楽面について感想がそれぞれあるので、分けて書きます。

2.1. ストーリー面

2.1.1. かをりちゃんが死ぬほど可愛い

本作のヒロイン・宮園かをりちゃんは、外見的にも性格的にも可愛すぎる。

外見は金髪ロング美人でつい見惚れてしまうが、それだけならアニメではよくある話。
特筆すべきは、性格も兼ね備えていることだ。

彼女は、天真爛漫でどんな状況でも前向きであり、また人に対しても積極的なためこっちが振り回されるほどだ。

そんな子は、筆者のようなネクラ消極的男子にとって、あまりにも理想的。
なぜなら、こちらが「声をかけて振られるリスク」を冒さずとも仲良くなれるのだから、こんなに非現実的で素晴らしいことはない。

そんな「理想的可愛さ」を備えたヒロインかをりちゃんが、本作の第一の魅力だ。

2.1.2. 中3(=特別な年頃)だから面白い

本作のメインキャラは、みな中学3年生。

この学年は、多くの日本人にとって人生の中でかなり濃密な時期にあたると思う。

まず部活をやっていれば、負ければ終わりの最後の大会があることが多い。
それに向けての取り組みや、試合そのものの緊張感、終わった後の達成感・後悔・虚無感など激しく感情が揺れ動く。

また、人生を左右する受験を、初めて迎える人も多い。
それに伴い、やはり部活と同様に様々な感情が巻き起こる。

さらに、思春期であるため恋もする。
しかしその恋は、上述の部活や受験で時間がとれない中で慌ただしく展開され、あげくに「進路が別々のためサヨナラ」という結末を迎えることがごまんとある。
理性(自分の人生を冷静に考えた結果)と感情(この人が好き!一緒にいたい!)に乖離が出る可能性が、とても高いのだ。

このように、当事者にとってはたまったものではないドラマが次々に起こる。
だからこそ、その学年にフォーカスした本作はものすごく面白い。



2.2. 音楽面

2.2.1. ショパンが多くて素敵

本作中で演奏される曲には、ショパン作曲のものが非常に多く(全22話で5曲もある)、そのどれもが綺麗で素敵なのだ。

この傾向は、ショパンが「ピアノの詩人」と呼ばれるほどピアノ作曲で有名であり、本作はピアニストが中心の話なのだから、当然と言えば当然だ。

だが、主人公たち中学生にとって、ショパンはピンポイントで相性が良いということも見逃せない。
というのも、ショパンの曲は非常にロマンティックで感傷的なので、思春期を迎えた中学生あたりから良い演奏ができるようになってくるからだ。
 

また、ショパンがいた「ロマン派時代」より後の「近現代」と呼ばれる時代の曲もあるが、これは高校生以上が演奏することが多い。

なぜなら、近現代の曲はショパンの曲より音楽理論的に発展しているため、中学生より音楽の勉強が進んだ高校生以上が弾くのに適しているからだ。

(さらに言うと、近現代の曲は感情から離れた無機質的な響きになる傾向があり、そもそも中学生の心の動きを表すのに向いていない。)
 

そのため、本作ではショパンが多くなったのだと考えられる。
※余談だが、私はショパンが好きすぎる(私的ショパンのベスト30の記事も参照)ので、この傾向は非常に良かった。
 

なお、普通の中学生はあれほど簡単にエチュードを弾けないのでご注意を(有馬・相座・井川の3名とも、全国レベルのピアニストだから弾けてるだけ)。

2.2.2. 演奏家としての苦しみ・喜びの描写がリアル

先述の通り、本作は私が4~18才まで続けてきたピアノを、社会人になった後で再開するきっかけとなったものだ。

再開した後で見返すと、すごく感情移入できることがわかった。

というのも、演奏家としての苦しみ(「理想の表現はイメージできているが、技術が追いつかずにそれを音にできない。しかも練習すればできるとい気も全くしない。」という感情)や、喜び(本番での演奏後の拍手で、それまでの苦労が全て報われる※)がとてもリアルなのだ。

本作で描かれている心境は、実際の演奏家のそれにかなり近いと考えていい。

※私自信の体験談を以下別記事で書いてます。
アラサー社会人(男)が、14年ぶりにピアノの発表会に出てみた話。



2.2.3. 楽譜通り弾かないことを、肯定しているように見えるのは嫌い

本作では、ヒロインの宮園かをりの魅力の中に、「楽譜の指示に従わず、思うがままに演奏すること」が含まれている。
これは、ピアノを長く続けてきた人間として、看過できない。

なぜなら、作曲者は何度も何度も考え抜いた結果、一番良い演奏になるような指示を楽譜に書き込んでいるからだ。

そのため、その指示が気に入らないからと言って、演奏者がそれに従わず勝手に演奏するようなことはあってはならない。

逆に「何でこのような指示があるのだろう?」と演奏者は考えるべきだし、それによって音楽の真髄に到達できるのだ。

そのため、本作にもそのようなシーンを入れてほしかった。

2.2.4. 「光るなら」(Goose house)が良い

基本的に本作の主題歌はどれも素晴らしいのだが、中でも第1クールのオープニングである「光るなら」(Goose house)は秀逸だ。

というのも、本作が音楽を題材にしたアニメということもあってか、主題歌に採用されたこの歌のハーモニーは相当美しいからだ。

特に男声(3人)と女声(4人)が交差するサビは必聴!!
 

光るなら
Goose house
2015/02/25 ¥250

※三角ボタンで視聴できます(音が出ます)。
 

以上が感想です。
…が、実はネタバレに配慮して全てを書いてません。激しいネタバレを含む本気の感想こちら

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■ちなみに原作はこちら

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